歯の根の炎症でも顎が痛む?
2026.07.06
「顎が痛い」と感じたとき、
関節や筋肉、親知らずなどを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、歯の根の先に起こる炎症が原因で、
顎の痛みとして感じることもあります。
今回は、外からは分かりにくい「歯の根の炎症」について解説します。
Contents
これまでの記事はこちら
(※順番に読むと理解しやすくなります)
歯の根の炎症とは?
歯の内部には「神経(歯髄)」があり、
その先端は顎の骨の中にあります。
むし歯や細菌感染が進行すると、
この根の先に炎症(根尖性歯周炎)が起こります。
なぜ顎の痛みとして感じるのか?
炎症は歯の中だけでなく、
その周囲の骨や組織にも影響します。
そのため、
・噛むと痛い
・じっとしていてもズキズキする
・顎全体が重だるい
といった、顎の痛みとして感じる症状が出ることがあります。
顎関節症との違い
ここが非常に重要です。
歯の根の炎症による痛みは、
顎関節症と似ている部分もありますが、いくつか違いがあります。
歯の根の炎症の特徴
・噛んだときに強く痛む
・痛む歯がある程度特定できる
・温かいもの・冷たいものに反応することがある
・放置すると痛みが強くなる
顎関節症の特徴(おさらい)
- 動かしたときに痛い
- 口の開閉で症状が変わる
- 痛む場所がはっきりしない
👉 この違いが、見分けるヒントになります。
見た目では分かりにくい
歯の根の炎症は、
・歯ぐきが大きく腫れていない
・見た目がほぼ正常
ということも多くあります。
そのため、
「見た目は問題ないから大丈夫」
と自己判断してしまうケースも少なくありません。
放置するとどうなる?
炎症が進行すると、
・強い痛みの持続
・歯ぐきの腫れ
・膿がたまる(根尖病変の拡大)
などが起こります。
さらに進行すると、
抜歯が必要になるケースもあります。
実は複数の原因が重なっていることも
顎の痛みはこれまでお伝えしてきた通り、
・顎関節
・筋肉
・親知らず
・歯の根の炎症
など、複数の原因が同時に存在することもあります。
例えば、
・食いしばりで顎に負担がかかり
・さらに歯の根に炎症がある
といったケースも珍しくありません。
当院での考え方
当院では、
・症状の出方
・痛みの部位
・レントゲン所見
などを総合的に判断し、
原因を見極めていきます。
いきなり強い治療を行うのではなく、
段階的に対応していくことを大切にしています。
まとめ
・歯の根の炎症でも顎の痛みが出ることがある
・見た目では分かりにくいのが特徴
・顎関節症との見分けが重要
👉 「原因が分からない顎の痛み」は、
歯が関係している可能性も考える必要があります。
次回予告
第7回では、
**「自己判断の落とし穴」**について解説します。
「様子を見るべきか、受診すべきか」
迷いやすいポイントを整理していきます。






