親知らずで顎が痛くなる?
2026.07.06
「顎が痛い」と感じたとき、
多くの方は顎関節や食いしばりを思い浮かべます。
しかし実は、親知らず(第三大臼歯)が原因で顎の痛みが出ることもあります。
今回は、見落とされやすいこの原因について解説します。
これまでの記事はこちら
(※あわせて読むことで理解が深まります)
親知らずでなぜ顎が痛くなるのか?
親知らずは、正常にまっすぐ生えているとは限りません。
むしろ、斜めや横向きに埋まっているケースの方が多く見られます。
その結果、以下のような問題が起こります。
① 歯ぐきの炎症(智歯周囲炎)
親知らずの周囲に汚れが溜まりやすく、
細菌感染によって炎症が起こります。
・奥歯の奥がズキズキする
・歯ぐきが腫れる
・口が開けづらい
この炎症が広がると、顎のあたりまで痛みを感じることがあります。
② 噛み合わせの乱れ
中途半端に生えている親知らずは、
反対側の歯と適切に噛み合わないことがあります。
その結果、
・無意識の食いしばり
・咀嚼時の偏った負担
が生じ、顎関節や筋肉に負担がかかることがあります。
③ 周囲の筋肉への影響
親知らず周囲の炎症や違和感により、
無意識に筋肉が緊張します。
特に、
・咬筋
・側頭筋
といった筋肉が緊張し、
顎のだるさや痛みとして感じることがあります。
「顎関節症」との見分けは難しい
ここが非常に重要なポイントです。
親知らずが原因の痛みは、
・顎関節症
・食いしばり
・歯ぎしり
による症状とよく似ています。
そのため、自己判断で
「これは顎関節症だろう」
「様子を見れば治るだろう」
と考えてしまうと、
原因を見逃してしまうことがあります。
こんな症状があれば要注意
以下のような症状がある場合は、
親知らずの関与を疑う必要があります。
・奥歯のさらに奥が痛い
・歯ぐきが腫れている
・押すと痛みが強くなる
・口が開けづらい
・片側だけ症状が強い
👉 特に「左右差」がある場合は要注意です。
放置するとどうなる?
炎症が進行すると、
・痛みの増強
・腫れの拡大
・発熱
・開口障害の悪化
など、日常生活に支障をきたすこともあります。
さらに重症化すると、
周囲組織へ感染が広がるケースもあります。
顎の痛みは“ひとつの原因とは限らない”
これまでのシリーズでもお伝えしている通り、
顎の痛みは
・関節
・筋肉
・歯
など、複数の要因が関係していることが多いです。
親知らずの問題と、
食いしばりや歯ぎしりが同時に存在することも珍しくありません。
まとめ
・親知らずは顎の痛みの原因になることがある
・炎症や噛み合わせの乱れが影響する
・他の原因と症状が似ており、自己判断は危険
👉 「顎が痛い=顎関節症」とは限りません。






