歯みがき粉の成分と選び方
2024.11.27
ドラッグストアに行くと様々な歯みがき粉が販売されています。
皆さんは歯みがき粉を選ぶ時、どのような基準で選んでいますか?
味? 値段? 効能書き? パッケージのデザイン?
今回は歯みがき粉選びの参考となるように、薬用成分が配合された医薬部外品に分類される歯磨き粉をピックアップし、その成分と効果を見ていきたいと思います。
歯みがき粉の成分から自分の症状にあわせた歯みがき粉選びができるとよいですね。
ぜひ参考にしてみてください。
Contents
チェックアップスタンダード
「むし歯予防」、「口臭予防」に効果的なスタンダードな歯みがき粉です。
歯周病のリスクが高い方や歯肉からの出血を気にされている方にはやや物足りないかもしれません。
着色除去および防止の効果も低めです。
泡立ちが抑えられているので長時間歯みがきをする方にはお勧めです。
フッ化物配合量が多いため6歳以下のお子様にはご使用できません。
成分表はこのようになっています。
無水ケイ酸A
清掃剤として配合。
非常に粒子の細かい研磨剤で、歯が削れてしまうことを気にすることなく歯垢を除去します。
ブラシ圧が強い方や電動歯ブラシを使用する方には注意が必要かもしれません。
フッ化ナトリウム1450ppmF
薬用成分として配合。
脱灰抑制と再石灰化を促進することによるむし歯の予防効果が期待できます。
現在歯みがき粉で認可されている最大量のフッ化物濃度が「1450ppmF」になります。
むし歯予防を第一に考える方はパッケージのフッ化物濃度「1450ppmF」という表記に注目してください。
ブリリアントモア
「歯の美白」、「むし歯予防」、「口臭予防」、「歯石沈着抑制」に効果的な歯みがき粉です。
ステイン除去、沈着防止に効果を発揮する成分が豊富に配合されています。
ホワイトニング効果を持続させたい方にお勧めです。
成分は同じで3種類のフレーバーが用意されています。
当院ではアプリコットミントが人気です。
歯肉からの出血を気にされている方にはやや物足りないかもしれません。
成分表はこのようになっています。
無水ケイ酸A
清掃剤として配合。
ブラシ圧に注意。
PEG-8
薬用成分として配合。
ポリエチレングリコール400とも呼ばれ、ステインに浸透することによりステインを浮かせて除去し、さらにステインの沈着も防ぎます。
フッ化ナトリウム
薬用成分として配合。
う蝕予防効果が期待できますが、フッ化物濃度の記載がないのが残念。
ラウロイルサルコシン
薬用成分として配合。
お口の中に漂う菌の殺菌効果があり、う蝕予防、口臭予防に有効です。
無水ピロリン酸Na
清掃助剤として配合。
ステインを浮かせて除去し、さらに歯石とステインの沈着を防ぎます。
ポリリン酸Na
清掃助剤として配合。
ステインを浮かせて除去し、さらに歯石の沈着を防ぎます。
メルサージュプレミアムケア
「知覚過敏抑制」、「むし歯予防」、「口臭予防」、「歯周病予防」、「歯の美白」、お口のトラブルをトータルケアしてくれる全部のせ歯みがき粉です。
フッ化物配合量が多いため6歳以下のお子様にはご使用できません。
成分表はこのようになっています。
含水ケイ酸、結晶化セルロース、無水ケイ酸
清掃剤として配合。
より効率的に汚れを除去できます。
正しいみがき方では歯に傷がつく心配はないでしょう。
硬めの歯ブラシが好みの方やブラシ圧が強い方には要注意。
硝酸カリウム
薬用成分として配合。
軽度の知覚過敏症状を和らげる効果のある代表的な成分です。
歯の神経の過敏性を抑えることで知覚過敏を和らげます。
乳酸アルミニウム
薬用成分として配合。
歯に加わる刺激が神経に伝わる入口(象牙細管)を封鎖して知覚過敏を和らげます。
硝酸カリウムと合わせて配合することで知覚過敏症状に対しより効果を発揮します。
ポリエチレングリコール400
薬用成分として配合。
ステインを浮かして除去し、沈着も防ぎます。
フッ化ナトリウム
薬用成分として配合。
最大量の1450mmpF配合されているのでむし歯予防に効果的です。
イソプロピルメチルフェノール(IPMP)
薬用成分として配合。
バイオフィルムに浸透して殺菌効果を発揮し、むし歯と歯肉炎を予防します。
歯周ポケットのバイオフィルムにも浸透するので歯周炎にも効果を発揮します。
歯周病菌の活動を抑えることで口臭予防にも役立ちます。
塩化セチルピリジニウム(CPC)
薬用成分として配合。
お口の中や歯周ポケットに漂う菌に殺菌効果を発揮しむし歯、歯肉炎、歯周炎を予防します。
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)
薬用成分として配合。
血行を促進し、傷ついた歯周組織を修復し、上皮をバリアします。
歯肉が腫れていたり出血を抑えたい方には効果的な成分です。
β-グリチルレチン酸
薬用成分として配合。
炎症を抑える効果で歯肉の腫れや出欠に効果を発揮します。
このように歯みがき粉にはいろいろな成分が配合されています。
時間があれば今使っている歯みがき粉の成分表をぜひ確認してみてください。
ご自身の症状に合った成分が配合されている歯みがき粉を選び、より効果的な歯磨きを実践してみてください。
ちなみに今回紹介した歯みがき粉は当院で常時取り扱っている商品になります。
当院での検査・治療をご希望の方はお電話もしくはネット予約にてご連絡ください。