舌の口内炎|日本橋で歯医者をお探しならTI歯科医院まで

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治療例のご紹介

舌の口内炎(難治症例)

口内炎とは歯肉や舌などの粘膜に生じる炎症反応の総称です。この中でも舌に生じる口内炎は、会話や食事の度に痛く辛いものです。

口内炎の発症原因は様々ですが、通常1~2週間で自然に治るものです。痛みの強い時にはケナログやデキサルチンなどの口腔用軟膏を塗布すると治りが早くなります。また、熱い飲み物や過度の香辛料、タバコなどの刺激物を避け、患部を安静・清潔に保つことも大事です。ただし、ごくまれに悪性が疑われる場合もありますので、痛みが徐々に強くなる時、硬いしこりが触知される時、またいつもより治りが悪い時には、歯科医院や耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。

 

〈治療例〉

(1) 90代男性、本院での歯科検診の際に舌の左側面後方に直径3mm程度の潰瘍性口内炎を認めました(図1)。潰瘍の表面は平坦で周囲に硬いしこりも触知されませんでしたので、この時点では悪性である可能性は低いと考えられました。また、発症原因の1つとして、左下奥に内側にやや傾斜した親知らずが残っており、舌にこすれて傷ができたのではないかと考えられました。最近少ししみる感じが強いとの事でしたが、親知らずの尖っているところを削って丸め舌とのあたりを滑らかにさせ、このまま様子を見ることにしました。

<図 1>

20151021(2)圧縮

 

 

 

 

 

 

(2) 3週後、口内炎がなかなか治らないとのことで再来院されました。1週前に耳鼻咽喉科を受診しケナログを処方され塗布を続けているとの事でした。舌側面の潰瘍は以前よりも大きさを増し直径10mm程度ありました(図2)。前回同様、潰瘍周囲に硬いしこりは触知されませんでした。今一度親知らずを痛くない範囲で削って研磨しました。デキサルチン軟膏を処方し引き続き塗布するよう指示しました。

デキサルチン軟膏: デキサメタゾンを主成分とする合成副腎皮質ホルモン剤で、抗炎症作用を示し口内炎の痛みを改善する作用があります。

<図 2>

20151111(1)圧縮

 

 

 

 

 

 

(3) さらに2週後、依然としてしみて痛む状況は変わらないとの事でした。潰瘍の大きさにほとんど変化はなく、硬いしこりも触知されず潰瘍表面も平坦なままでしたので(図 3)、この時点でも悪性である可能性は低いと考えました。ケナログやデキサルチンのようなステロイド剤の長期投与は感染症の誘発などの副作用があらわれやすくなるため(特に高齢者には)、軟膏の使用を控えアズノールうがい液によるうがいを行うよう指示しました。

アズノールうがい液 : アズレンスルホン酸ナトリウム水和物を主成分とする濃青色のうがい薬で、炎症部分に直接作用し治りを早める効果があります。

<図 3>

20151124(2)圧縮

 

 

 

 

 

 

(4) その1週後、幾分しみる状況が改善されてきているようでしたが、まだ食事等に支障がある様子でした。潰瘍の大きさ自体に変化は見られませんでしたが、くぼみは若干浅くなり、色も赤みがとれ潰瘍の上皮化(治っていくこと)が進んできている事が認められました(図 4)。うがいのやり方が上手くできていないようでしたので、今一度うがい指導を行い、引き続きアズノールうがい液によるうがいを継続するよう指示しました。

<図 4>

20151202(2)圧縮

 

 

 

 

 

 

(5) 1週後、口内炎が認められてから7週後、潰瘍のくぼみはかなり浅くなり、上皮化も進んでいる様子が認められました(図 5)。

<図5>

20151209(2)圧縮

 

 

 

 

 

 

(6) 口内炎が認められてから8週後、潰瘍の下縁部分の境界が薄くなり、周囲と同じような上皮になってきているのが認められました(図6)。うがいをもう少し継続するよう指示いたしました。

<図6>

20151216(3)圧縮

 

 

 

 

 

 

(7)口内炎が認められてから10週後、しみることはほとんどなくなり、食事も以前のように何でも召し上がることができるようになったとの事でした。若干傷跡の様なくぼみが残っていましたが(図7)概ね完治とみなし、定期的な観察はここで一度終了といたしました。

<図7>

20160106(2)圧縮

 

 

 

 

 

 

 

今回紹介させていただいた症例のように、口内炎の治癒が長期化することもしばしばあります。そのような場合、まずは治癒を困難化している原因と考えられる歯や詰め物の尖っているところ、適合の悪い入れ歯、放置された虫歯などに対する適切な処置をして病変部周囲の環境を改善しましょう。また薬物が口腔粘膜に影響を及ぼすことも知られています。特に高齢の方の場合には何らかの全身疾患により薬物を服用されていることが多く、その薬物の影響により口内炎が治りにくくなっていることもあります。薬物を処方してくれている医師に相談することも良いかもしれません。

痛みを我慢して不安な日々を過ごす前に、おかしいと感じた時には早めの受診を。

 

 

 

 

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